ペンギンのバリュー投資

バリュー投資に関連したことを書きたいです

ファンダメンタルズ分析とその必要性

ファンダメンタルズ分析とは

前回の記事でも述べた通り、株が割安か割高かを判断するために行なう分析です。

財務の状況や業績を使って分析を行ないます。

なぜファンダメンタルズ分析を行なうのか

さきほど、割安か割高かを判断するためと書きましたが、さらに詳しく説明したいと思います。

我々がファンダメンタルズ分析で求めようとするのは、株式価値です。これと価格の乖離を見つけ、利益を出そうとするのです。(バリュー投資)

しかし、株式価値と価格の違いとかいっても、なんのこっちゃという感じですので説明したいと思います。

株式価値とは

株式価値というのは、株式の価値です。

株式の価値というのは、株主の権利から考えられます。

株主の権利は自益権と共益権に分かれます。簡単にいうと、自益権は株主の経済的な便益に関する権利で、共益権は株主が経営に携わる権利です。(自益権は株主個人の利益だけに影響する権利であるが、説明のため経済的便益としてます)

権利の例のイメージ(正確性はなし)

ここで自益権に着目すると、利益配当請求権残余財産分配請求権の二つが重要となります。漢字が多くて分かりにくいですが、前者は企業が儲けた利益からの配当を受け取ることが出来る権利で、後者は企業が解散するときに残った資産を受け取れる権利と考えればOKです。

ちなみに、分析を行なう際、上場企業は基本的に潰れることはないという前提(ゴーイング・コンサーン)に基づいて価値評価を行ないます。つまり、株主が株を持つことにより得られる経済的な便益は、企業からの配当を予測することで求めることができます。これが株式の分析で業績評価や予測が行なわれる理由です。(価値評価は今後かきます)

株式の価格

次に株式の価格についてです。

株式の価格は、需給で決まります。買いたい人が多ければ価格は上がるし、少なければ価格は下がります。単純な話です。

価格は価値に収斂するか

最後の問題は、価格が価値に収斂するかという問題です。現在の価格よりも、価値が高いとしても、価格と価値に関連性がなければ、儲けることはできません。(例としては、株式の取引があまり行なわれない銘柄については、価値と価格が収斂しにくくなる流動性の罠があります)

また、価格と価値に乖離が起こる場面が存在しない場合もファンダメンタルズ分析は必要ないでしょう。(ちなみに、市場でつけられている価格には全ての情報が織り込まれており、価値と価格の乖離はないという仮説を効率的市場仮説という)

ここら辺は、議論が続いている部分ですが、実務でもファンダメンタルズ分析は重要であると考えられています。

例えば、アセットマネジメント会社(資産運用会社で投資信託の運用とかしてる会社)の運用哲学を見てみましょう。

東京海上アセットマネジメント株式会社のHPより引用



www.tokiomarineam.co.jp

小さくて読みにくいと思いますので、引用させて頂きます。

「当社は、独自の徹底的な調査と分析を、投資の原点におきます。

株式については、市場における証券価格の形成は非効率的であり、そこに収益機会があると考えております。そこで、当社は独自の徹底的な調査と分析に基づいて、ファンダメンタルズを的確に把握した上で、証券価格の動向を予測することにより、収益の実現を目指します。後略」

今回は株式に関する話ですので、株式に関連する部分だけの引用ですが、難しい言葉が多くて何のこっちゃだと思います。

そこで私流に翻訳させて頂くと、「当社はしっかり調べてから投資をします。

株式については、投資家が企業の価値を正確に把握できていない場合が多く、市場でつけられている値段が間違っていることがあると考えます。間違った価格は、いつか正しい価格に収斂するので、そこがチャンスです。そこで、徹底的に調査してより正確な予測をすることで、収益をあげたいと思います。」

こんな感じだと思います。

つまり、この会社は市場は効率的ではないと考えて、これまでやってきて、今でも現存しているのです。

逆説的ですが、この例からファンダメンタルズ分析で収益を上げることは可能であるという考えはあながち間違っていないのではないでしょうか。

個人投資家にファンダメンタルズ分析は必要ないという意見もあるが?

こういう意見があると思います。そして、一定の説得力があるのも事実です。特に、ファンダメンタルズ分析を行い、個別株を吟味するコストの大きさは問題です。つまり、働いたほうが良くないかという意見ですね。運用する額が10億とかなら、5%の値動きでも5000万円ですが、運用額が10万円なら5000円です。最低時給でも5時間くらいで稼げる額ですが、企業分析はさらに時間がかかることもざらです。そうなると、運用額によってはインデックス(日経平均とかの指標)に沿って買えばいいというのも説得力はありますね。また、プロの運用でもインデックスの成績を上回るのは難しいとも言われます。

しかし、私はそれでもファンダメンタルズ分析を学ぶべきだと考えます。

それは、株式に関しての対話が可能となるからです。例えば、特定な株式の業績が良いから値上がりすると発言する投資系のインフルエンサーがいたとしましょう。確かに、その会社の業績は良いです。しかし、株価にはそれ以上の成長を織り込んでいる可能性があります。利益が年間30%上昇するという値付けにも関わらず、20%の成長であれば価格の下落要因となり得ます。

しっかりしたファンダメンタルズ分析が出来ていれば、自分の意見を持った投資が可能となります。また、株式に関するニュースが、どの程度株価の変動をもたらすかも予測できる場合もあります。

これって、すごい面白いと思うんですよね。

株が上がるか知りたいペンギン

 

 

 

 

 

 

株式投資のスタンス

今回は株式をやるときの考えかたについて書きたいと思います。

株式投資の意志決定は難しい

皆様、株式ってやってますか?

基本的に株式投資をする人は安く買って高く売りたいと考えているものですよね。(ショートとかの例外はあるけど・・・)

しかし、株の割安、割高っていうのをどのように判断すればいいかというのは非常に難しい問題だと思います。

正直、自身の判断に自信が持てないばかりで、少しの値動きに反応して売買してしまうこともあると思います。というか、私がそうであります。特に、下げているのにホールドするときは心臓に悪いですよね。いつ下げ終わるか分からないし。

株が下がっていて落ち込む私

意志決定の方法

このように、安く買って高く売るのは簡単ではありません。そのため、投資家はある程度の基準を各々持っている訳です。

有名なのは、チャートを使った分析だと思います。

チャート

チャートの形や補助線とかを使って、売買の意志決定を行なうわけですね。テクニカル分析と呼ばれます。

その対義語として語られるのが、ファンダメンタルズ分析です。企業の財務諸表とかを分析する投資手法です。私はこっちで意志決定を行なうタイプです。

基本的にはこの二つを組み合わせて意志決定を行なうのが推奨されています。

両者ともに重要でありますが、チャート分析と比べファンダメンタルズ分析は解説が少ないと感じています。実際、2023年1月13日に、チャート分析とファンダメンタルズ分析でGoogle検索を行なうと、前者は約 16,700,000 件で、後者は約 582,000 件です。

また、ファンダメンタルズ分析などから、企業の価値を算出し、割安な株式を購入することをバリュー投資と言ったりします。

私としては、ファンダメンタル分析を学ぶと、株式に関する情報についての理解も深まりますし、それに基づくバリュー投資は、自分の考えを持った投資につながり、面白さを倍増させると考えています。

 

今回は内容が薄かったですが、ここまで読んでくださりありがとうございました。

内容がないよー